年金を受給している高齢者の中には、「年金だけでは生活が苦しい…」と感じている方も少なくありません。
また、今まで収めた年金額が少なく、「将来年金だけで生活できるか不安」という方も多いのではないでしょうか。
実は、年金受給者であっても一定の条件を満たせば、生活保護を併せて受給することが可能です。
生活保護と年金を両方受け取った場合、国が定める最低限度の生活水準を確保できるというメリットがあります。
本記事では、年金受給者が生活保護を受けるための条件や申請方法、両方受け取る際の注意点を詳しく解説します。
経済的な不安を抱える方が安心して老後を送るためにも、ぜひ本記事を参考にしてください。
目次
年金を受給していても、生活保護の申請は可能です。また、一定の条件を満たせば両方受給することもできます。
まず、生活保護は、生活に困窮している人に対し国が生活費等を援助する制度です。収入や資産が平均以下で、生活を維持できない人が対象となります。
年金を受け取っていても、年金額だけでは生活できない場合には、不足している分を生活保護で補うことが可能です。
年金は高齢になったり、障害を負ったりした際に、現役時代に保険料を納めた人が受け取れる保険制度です。
生活保護とは異なり、年金には収入制限はありません。
生活保護と年金は制度の仕組みが異なるため、併用することができます。
ただし、生活保護では年金を「収入」とみなします。
そのため、年金額が最低生活費を下回る場合のみ、不足している分が生活保護として受け取ることができる仕組みであることは知っておきましょう。
生活保護と年金は、どちらも生活を支える制度ですが、受給できる条件が以下のように大きく異なります。 (例:単身世帯の場合、東京23区では約13万円以下) ※1 厚生年金:会社員として一定期間勤務した人 ※4 厚生年金:受給開始年齢は60~65歳(生年月日による) ※4 (例:単身世帯の最低生活費が13万円で収入が5万円なら、差額の8万円が支給される) ※2 厚生年金:給与や加入期間によるが、平均月約15万円 ※5
項目
生活保護
年金
もらえる人
世帯収入が最低生活費以下の人
国民年金:10年以上保険料を納めた人 ※3
もらう条件
収入や資産が最低生活費を上回らないこと(貯金がほぼゼロであること) ※1
国民年金:原則65歳以上 ※3
もらえる金額
最低生活費と収入の差額を支給
国民年金(満額):月約6万円(令和5年度) ※4
いつまでもらえる?
生活が安定するまで ※6
老齢年金は一生続く ※4
途中で止まる?
収入が増えると終了 ※6
老齢年金は一生続くが、遺族・障害年金は条件あり ※4
【出典一覧】
※1:生活保護制度
※2:生活保護制度の概要
※3:厚生労働省
※4:日本年金機構(老齢年金ガイド)
※5:厚生年金保険・国民年金事業の概況
※6:大阪市
<生活保護の受給条件>
生活保護は、収入や資産をすべて活用しても生活が成り立たない人が対象です。
主な条件は以下のとおりです。
→ 年齢や職業に関係なく、生活に困っている人なら申請可能
<年金の受給条件>
年金は、これまでに保険料を払っていた人が、老後や一定の条件を満たしたときに受け取れる制度です。
主な条件は以下のとおりです。
→ 生活保護は「今の生活」で判断されるが、年金は「過去の納付実績」で決まる
制度 | 申請可能時期 | いつまで支給される? | 支給終了の条件 |
生活保護 | 世帯収入が最低生活費以下の時
(例:単身世帯の場合、東京23区では約13万円以下) ※1 |
要件を満たす限り継続 ※2 | 収入が増えた・就労可能と判断された ※2 |
老齢年金 | 原則65歳から ※3 | 亡くなるまで(終身) ※3 | なし(例外:不正受給時) ※3 |
障害年金 ※4 | 障害認定を受けた時 | 障害が続く限り | 障害の程度が軽減し、受給要件を満たさなくなった場合 |
遺族年金 ※5 | 家族が亡くなった時 | 遺族の状況による | 子どもが成人する・再婚するなど |
【出典一覧】
※1:生活保護制度
※2:大阪市
※3:日本年金機構(老齢厚生年金ガイド)
※4:日本年金機構(障害年金)
※5:日本年金機構(遺族年金)
<生活保護の受給期間>
生活保護は一時的な生活困窮に対する救済措置です。生活に困窮している限りは支給が続きます。
定期的に受給者の生活状況を確認し、状況が改善すれば支給を止めるという仕組みです。
たとえば、高齢で十分な収入が見込めない場合や重病・障害で働けない場合などは、長期間にわたり生活保護が支給されます。
ただし、就労可能な場合はケースワーカーの指導のもと自立に向けた働きかけが行われるため、収入が増えると受給が終了することもあります。
<年金の受給期間>
年金は種類によって受給期間が決まっており、多くの場合は長期にわたって支給されます。
老齢年金(老後の年金)であれば受給開始年齢から生涯にわたって支給される年金であり、一度受給すれば原則として亡くなるまで毎年支給されます。
障害年金は、障害の程度に応じて支給され、障害が改善すれば受給が終了します。障害年金は、受給者が障害の状態にある限り支給されるため、障害が回復することがない場合は長期間にわたって支給されます。
遺族年金は、配偶者が亡くなった場合や、一定の条件を満たす子供がいる場合に支給されます。配偶者の遺族年金は、配偶者が亡くなるまで支給され、子どもの遺族年金は子どもが成人するまで支給されます。
また、企業年金や個人年金など民間の年金商品では、あらかじめ支給期間が定められた有期年金の場合もあります。
年金受給者が生活保護を受給するには、以下5つの条件をすべて満たす必要があります。
それぞれの条件について詳しくみていきましょう。
生活保護を受けるには、現在受け取っている年金額を含めた収入が「最低生活費」を下回っていなければなりません。
※最低生活費とは?
国が定める地域ごとの健康で文化的な最低限度の生活を営むために必要な費用のこと
最低生活費は世帯人数や住んでいる地域、世帯主の年齢などによって異なります。
大都市と地方では物価や家賃相場が違うため、都市部ほど基準額が高く設定されている点は知っておきましょう。
たとえば、単身高齢者(70歳)の場合、東京都23区の最低生活費は約13万円(月額)です。
しかし、地方都市では10万円前後になる地域もあります。
そのため、受給している年金額が最低生活費より少なければ、その不足している分を生活保護で補ってもらえる可能性があります。
また、年金だけで最低生活費以上の収入がある場合は、生活保護を受けられません。年金受給者の多くは高齢の単身世帯が多いため、地域の単身高齢者基準が目安です。
現在の年金額とお住まいの自治体における最低生活費を照らし合わせ、足りない分がある場合に生活保護の申請対象になります。
最低生活費のシミュレーションは、厚生労働省の「最低生活費の算出方法」を参考にしてください。
70歳の単身世帯(東京都23区在住)の場合のシミュレーション例はこちら
生活保護では、申請者の家族や親戚から助けてもらえないかを調査されます。
具体的には、親や子、兄弟姉妹といった三親等内の親族に対し、役所から「扶養照会」という問い合わせが送られます。
扶養照会に対し、親族が「仕送りできる」「面倒を見られる」と回答した場合、その範囲で生活を維持できる場合、生活保護は受けられなくなる点に注意が必要です。
仮に、親族側が高齢・低収入で経済的に援助が難しい場合や疎遠で頼れない場合は、「扶養してくれる親族がいない」扱いになります。
また、遠方で関係が薄い親族については援助が期待できないケースも多く、その場合も生活保護受給に支障はありません。生活保護は、身内からの支援が受けられないことが条件です。
年金受給者の場合、自身の子ども世代がいることも多いものの、子どもに生活があったうえで、仕送りが困難な場合は生活保護の対象となるという条件です。
「身内に知られず生活保護を受けたい」という場合でも、基本的に扶養照会は避けられない手続きだといえます(特別な事情がある場合は福祉事務所に相談してください)。
生活保護は本人の資産を全て確認したうえで、生活に困窮している場合に受けられる制度です。そのため、申請時には貯金や土地、家を持っていないかなどの資産状況もチェックされます。
貯金が一定額以上ある場合や生活に充てられる土地・建物等を持っている場合は、原則として生活費に充てるか、手放さなければなりません。
たとえば、まとまった貯金があるにも関わらず生活保護を申請しても、「まずはその貯金を生活費に使ってください」と判断されることになるでしょう。
また、使っていない土地や空き家、不要な車など、お金にできる資産があれば、売って生活に充てるべきという考え方です。
生活保護は最後のセーフティネットという扱いであるため、手持ちの資産で生活できる場合には、受給できません。
ただし、生活に必要な最低限の資産については認められます。
例えば、持ち家については状況次第で手放さずに済むケースもあります。
また、少額の預貯金や日用品、家具などは生活維持に必要な範囲で持っていても問題ありません。
年金受給者の方も申請前に土地やお金(預金など)を持っていないか確認が必要です。
国や自治体には、生活を支えるためのさまざまな制度があります。国や自治体の制度を活用しても生活が困窮している場合に、最終手段として生活保護がある点は知っておきましょう。
たとえば、収入が減って生活費が足りない場合には、各市区町村の社会福祉協議会をとおして「生活福祉資金貸付制度」を利用できるケースも予想されます。
生活福祉資金貸付制度では、無利子または低利で生活資金を借り入れできます。急に生活が厳しくなったときに助けになります。
また、失業により家賃の支払いが難しいときには、自治体の住宅確保給付金(家賃補助制度)を受けられる場合もあります。
以下は、代表的な公的支援制度です。
出典:厚生労働省
出典:厚生労働省
全て生活保護より前段階の支援策といえます。
生活保護の申請では、「他に援助を受けられる制度はないか」「これまでそうした制度を利用したか」といった点は、厳しく確認されるといえるでしょう。
公的融資や各種手当を利用してもなお生活が維持できない場合に、初めて生活保護の申請が検討されることになります。
年金を受給している場合は、年金以外に利用できる公的支援があれば、活用を指示されるケースも少なくありません。
そのため、生活保護は最終的な手段であり、申請する前に利用可能な支援制度をチェックしましょう。
生活保護では、働く能力も要件の1つとなっています。
その理由は、働いて収入を得られる能力がある場合には、生活を維持するために活かすことが前提であるためです。そのため、申請者が就労可能かどうかも厳しくチェックされます。
年金受給者の場合、高齢で体力的に働けない方や障害・疾病があって働けない方が多いと予想されます。
問題ないケースがほとんどであるものの、仮に年金を受給していてもまだ年齢が若く働ける場合やパート程度なら可能な健康状態であれば、働くことを指示されることもあるでしょう。
実際に生活保護を申請する場合は、ケースワーカーから就職活動の状況を聞かれたり、ハローワークでの求職活動を指導されたりします。
ただし、「働ける」と判断されてもすぐ職が見つかるとは限りません。
そのため、求職中の一時的な支援として生活保護が認められるケースもあります。この場合、保護を受けながら就職活動を進め、収入が得られ次第速やかに自立が求められます。
年金と生活保護を同時に受け取る際には、生活保護受給者として気をつけたいポイントがあります。以下に、気を付けたいポイントをまとめます。
上記の点を踏まえ、生活保護と年金を併用する際はルールを守って生活することが大切です。それぞれ詳しく解説します。
生活保護費はあくまで「当面の生活費」に充てるためのものです。
そのため、受給したお金を貯金したり、借金の返済に充てることは禁止されています。
また、「生活保護費を将来のために貯めておこう」と大きな額を貯蓄していくと、「もはや生活に困窮していないのでは」と見なされる可能性があり、減額や停止につながる恐れもあります。
一方で、少額の貯金まで禁止されているわけではありません。
日常生活で急な出費に備えるための一定の貯金は認められていますし、生活保護費の範囲内でやり繰りして使い残しが出る場合もあります。
自治体によりますが、数万円程度の手持ちや将来の出費に備えた積立は黙認されるケースもあります。
ただし、明らかに生活費を切り詰めて多額の金額を貯め込むことは避けましょう。
借金に関しても新規の借入はNGです。どうしても返済が必要な債務がある場合は、役所に相談して債務整理の適切な対応を取ってください。
生活保護費は、その月その月の生活のために使うものです。受給中は「いかに節約して残そうか」ではなく、「必要な生活費にきちんと使う」ことを心がけましょう。
借金がある場合は別途専門機関に相談することをおすすめします。
生活保護受給中は、原則として価値のある資産を新たに持ったり、持ち続けたりすることはできません。
受給中に高額な資産を手に入れたり、大きな収入・遺産を得たりした場合は、速やかに福祉事務所へ報告する必要があります。
報告せずばれてしまった場合、不正受給とみなされ返還命令や罰則がある点は注意しておきましょう。
持っていることが問題となる代表的なものは、以下の通りです。
資産を持っている場合、ケースワーカーから指導が入ります。仮に、改善されない場合は、生活保護費の減額や停止といった処分につながるリスクもあります。
生活保護受給者は、必要最低限の生活用品以外は持つことができません。
ただし、生活をしていく上で必要な物まで禁じられているわけではないため、家電や衣類など、日常生活に欠かせないものは持っていることが認められています。
生活保護を受給している場合には、過度に心配しすぎず、贅沢は控えましょう。そして、生活に必要なものは適切に活用することが大切です。
生活保護の受給によって、自治体のケースワーカーによる定期的な家庭訪問や面談が行われます。
収入や生活環境に変化がないかを確認し、確認し、必要に応じて助言・指導を行うためです。
たとえば、高齢であれば健康状態の確認や介護サービスの案内、若い方であれば就労支援や職業訓練の紹介など、状況に応じたサポートが提供されます。
同時に、生活保護のルールが守られているかもチェックされます。
ケースワーカーは受給者が適切に公的扶助を活用し自立や安定に向かっているかを把握し、サポートする役割だといえるでしょう。
受給者は、ケースワーカーの指導に従う義務があるものの、生活の困りごとを相談したり、適切な支援を受けたりすることが可能である点はメリットだといえます。
ただし、ケースワーカーの訪問や面談を拒否したり、指導に反した行為を続けたりすると、給付停止の可能性もある点には注意しましょう。
受給者であれば、不安なことや困り事があれば気軽に相談し、指導された場合は素直に受け入れることが大切です。
また、年金と生活保護を両方受給している高齢者の場合は、病院への通院や介護サービス利用など様々な場面でケースワーカーが助けになります。
そのため、自治体と二人三脚で生活の立て直しに取り組む姿勢を見せましょう。
生活保護で支給されるお金は、用途別にいくつかの扶助(給付)に分かれています。それぞれの扶助の内容を把握しておくことも大切です。
また、世帯の状況に応じて生活保護費が加算される制度もあります。
ここでは、生活保護受給者が受け取れるお金の種類と、支給額が増える加算制度についてみていきましょう。
生活保護で支給される扶助は、大きく分けて8種類です。
世帯の状況に応じ、単一の手当ではなく、各世帯の事情に合わせて必要な扶助が支給される仕組みになっています。
以下の表で、詳しくみていきましょう。
扶助の種類
(生活保護の給付内容) |
主な内容・用途 |
生活扶助 |
|
住宅扶助 |
|
教育扶助 |
|
医療扶助 |
|
介護扶助 |
|
出産扶助 |
|
生業扶助 |
|
葬祭扶助 |
|
出典:厚生労働省
多くの生活保護世帯では生活扶助と住宅扶助が支給されており、それ以外は該当する場合に支給されます。
高齢の単身世帯であれば生活扶助や住宅扶助、医療扶助というケースが一般的です。子育て世帯であれば、教育扶助の加算が加わります。
生活保護には、世帯の特別な事情に応じて支給額が上乗せされる加算の仕組みがあります。
加算は定められた条件に該当する場合であれば、自動的に基本の生活扶助額に一定額が加えられるというものです。
代表的な加算の種類と対象となる世帯は次のとおりです。
種類 | 対象となる世帯 | 条件 |
障害者加算 | 身体障害者手帳1・2級を持っている、または重度の障害がある人がいる世帯 | 障害の程度に応じて、生活保護費に追加でお金が支給 |
母子加算 | ひとり親家庭(母子・父子家庭)の世帯 | 2人親家庭と同じ生活水準になるよう、18歳未満の子ども1人につき定額が加算 |
妊産婦加算 | 妊娠中または出産直後(産後一定期間)の女性がいる世帯 | 妊娠や出産による特別な支援が必要なため、加算が支給 |
児童養育加算 | 18歳未満の子どもを養育している世帯 | 児童の人数や年齢に応じて定額が加算 |
冬季加算 | 寒冷地などで生活している世帯 | 冬の暖房費などを支援するため、11月から3月(または10月から4月)までの間、月額数千円が加算 |
加算は自動で適用されるため、受給者側で特別な手続きをする必要はありません。
一人親世帯であれば、申請時にその旨を伝えれば母子加算が算定され、障害者手帳を持っていれば障害者加算が付与されることになります。
当てはまりそうな条件がある場合は、できる限り詳しく担当ケースワーカーに申告しましょう。
加算が適用された場合には、生活保護費が増額され、必要な支援を受けながらより安定した生活を送ることができます。
生活保護の計算方法は、「最低生活費」から「収入」を差し引いた額です。
年金受給額が少ないほど生活保護から支給される額は多くなり、年金額が最低生活費に近づくほど生活保護の支給額は減少します。
具体例として、厚生労働省の定める最低生活費の計算方法に沿った数字で見てみましょう。
<70歳の単身世帯(東京都23区在住)の場合でシミュレーション>
最低生活費=「生活扶助+住宅扶助」
東京都23区・70歳単身 約128,950円(月額)
(生活扶助75,250円+住宅扶助53,700円の合計額が基準)
この基準額に対する年金額と生活保護支給額は以下の表のようになります。
年金月額(収入) | 支給される生活保護費(目安)
※東京都23区・70歳単身の場合 |
0円 (無収入) | 約128,950円(満額支給) |
3万円 | 約98,950円 |
6万円 | 約68,950円 |
9万円 | 約38,950円 |
12万円 | 約8,950円 |
13万円 | 0円(支給なし:年金収入が基準を超過) |
※上記はあくまでモデルケースであり、地域や世帯構成によって金額は異なります。
出典:厚生労働省
東京都23区では、年金収入が約13万円に達すると最低生活費をほぼ満たすため、生活保護の支給が行われません。
年金が少ないほど不足分は大きくなり、生活保護費で支給される額が増えます。「年金+生活保護」で常に最低生活費を確保するイメージです。
地方都市の生活保護基準が低めの地域では、金額も下がります。
最低生活費が10万円の地域であれば、年金が10万円以上ある人は生活保護を受けられず、年金が5万円なら残り5万円程度が生活保護から支給されるという計算です。
夫婦世帯や複数人世帯では最低生活費が高く設定されるため、2人世帯で年金合計13〜14万円程度であれば、地域によっては不足とみなさます。
そのため、生活保護が支給されるケースもあるといえるでしょう。
一方、一人世帯で同額の年金があれば多くの地域で基準を満たすため、生活保護は受けられないと予想されます。
年金と生活保護の併用時の支給額は、年金額に応じて調整されます。
正確な計算は各自治体の福祉事務所で行われるものの、おおよその目安として「自分の年金ではあといくら足りないのか」を知っておくと良いでしょう。
年金を受給している方が新たに生活保護を申請する場合であっても、手順は一般の生活保護申請と同様です。
ここでは、生活保護を受給開始するまでの基本的な流れを5つのステップに沿って解説します。
それぞれのステップをもう少し詳しく解説してみていきましょう。
生活保護の申請にあたっては、以下のように複数の書類提出が求められます。そのため、事前準備も必要です。
申請書そのものは福祉事務所に用意されているため、窓口で入手可能です。
書類が揃わない場合でも申請自体は可能です。福祉事務所の担当者と相談しながら、不足分は後日提出する形になるため、できれば最初から用意していた方がスムーズだといえます。
必要とされる資料をできる範囲で集め、分からない点は窓口で確認しましょう。
各自治体の福祉事務所(生活保護担当の窓口)に足を運びましょう。
申請書を提出する前に、「生活保護を受けたいのですが…」と相談する形で窓口職員に声をかければ、担当者が現在の生活状況や収入状況についてヒアリングを行い、生活保護が必要かどうかの判断をしてくれます。
年金を受給している場合は、その金額やほかに援助がないかを聞かれます。相談の結果、「生活保護が必要」と担当者が判断すれば、その場で申請書類の記入に移る点も知っておきましょう。
その場で申請せずに持ち帰り、検討することも可能です。しかし、生活に困っている場合は早めに申請手続きを進めることが大切だといえます。
福祉事務所の所在地や連絡先は各都道府県・市区町村の公式サイトや全国社会福祉協議会のWebページで確認できます。
窓口の受付時間は平日の日中(8:30〜17:15頃)が一般的なので、時間に余裕をもって訪問しましょう。
福祉事務所の窓口で所定の生活保護申請書に必要事項を記入し、書類を提出します。
また、収入申告書や資産申告書といった関連書類にも、現在の収入源や預金残高、所有資産の状況などを記入して提出する必要があります。
書類は役所の人と確認しながら、その場で書けるため、わからないところは質問しながら進めましょう。
申請書類一式を提出すれば、正式な生活保護申請受付となります。受付が完了した日が「申請日」となり、仮に保護が決定した場合は申請日まで遡って生活保護費が支給されます。
年金受給者の場合、年金が入る時期に合わせて生活保護費の支給時期も調整されることはケースもある点は知っておきましょう。
基本的には申請月から受給対象となります。申請時点では、まだ生活保護の受給が決まったわけではないため、この後に行われる調査や審査を経て支給の可否が決まります。
一旦申請を済ませれば、役所側が必要な審査を進めることになるため、申請者は連絡を待ちましょう。
申請後は、生活保護の受給条件を満たしているかどうかの調査・審査期間に入ります。
担当ケースワーカーが中心となり、申請内容に基づき以下のような確認作業が行われます。
生活保護制度では、不正受給防止や適正な支給のために必要な手続きを定めています。そのため、調査や審査においては正確な情報の提供が大切です。
聞かれたことには正直に答え、後々のトラブルをさけるためにも、求められた資料は提出し、誠実な対応を心がけましょう。
調査後は、福祉事務所で生活保護を支給するか否かの審査・決定が行われます。
結果については、申請から14日以内に、「保護決定通知書」または「保護却下通知書」として、自宅あてに郵送されます。
生活保護の受給が決定した場合は、通知書に保護開始日や各扶助の支給額などが記載されているため、内容を確認しましょう。
また、初回の生活保護費については、決定直後に役所の窓口で現金手渡しされるケースも多いといえます。
その後は、毎月決められた支給日に申請者の銀行口座へ振り込まれ、支給が継続されます。
年金と生活保護を併用する場合、年金の振込時期と生活保護費の支給時期が重ならないように調整されるケースがある点には注意が必要です。
一方、却下となった場合は、通知書に以下のような理由が記載されています。
不服がある場合は決定から不服申立て(審査請求)も可能であるものの、ケースワーカーに今後どうすれば良いか相談することも重要です。
困窮が深刻な場合は遠慮なく役所に相談し、適切な支援を受けましょう。
「生活保護を受けるとき、どこまで資産を持っていて良いのだろう?」という疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
生活保護受給中は持っていいものと持ってはいけないものが明確に分かれています。ここでは、受給中に保有が認められるもの・認められないものについてみていきましょう。
生活保護受給中でも持っていることが許されるものは、「資産価値がないもの」または「資産性はあるが生活に必要不可欠なもの」です。
保有できる代表的な資産は以下のとおりです。
生活必需品や生活継続のために必要なものは資産であっても保有できるといえるでしょう。
ただし、必要なものの範囲を超えたぜいたく品をたくさん持っていることは認められません。
たとえば、許可条件で持っている車についても、状況が変わって不要になれば手放すよう指導されるでしょう。
スマホも最新の機種を頻繁に買い替えるといった場合には指導が入る可能性があります。
罰則を受けずに最低限度の生活を保つためにも、物の持ちすぎには注意しましょう。
生活保護受給中に保有が禁止されている代表的なものは、以下のとおりです。
現金化できたり、価値があったりするものは保有できません。
受給開始前に持っていた資産については、処理方針を役所と相談したうえで、受給中に新たに高価な物を購入することも避ける必要があります。
生活保護を受けたら車も家も何もかも没収されてしまうというわけではありません。生活のためにどうしても必要なものは残せるケースもあります。
生活保護を受ける立場になった場合は、本当に必要なものと贅沢品を切り分けることを心がけましょう。
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<誰でもスマホのメリット>
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ここでは、年金と生活保護を同時にもらう場合によく寄せられる疑問についてお答えします。
年金受給者の方が生活保護を検討する際に感じやすい疑問点をピックアップしました。
年金額は人によって様々です。しかし、国民年金の場合の平均月額は6〜7万円程度と低めです。
一方、生活保護の基準となる最低生活費は地域によって、単身でも月8〜13万円程度に設定されています。
そのため、年金だけでは国が定める最低生活水準に届かず、生活保護を受けた方が総収入(年金+保護費)が高くなるケースも少なくありません。
また、生活保護受給中は医療費の無料といったメリットもあり、結果的に年金だけの場合よりも金額が多くみえることもあります。
原則として年金収入が最低生活費を上回る場合、生活保護は受給できません。
年金が高額であれば、生活保護基準以上の収入があるケースも多いことから、生活保護の対象にならないためです。
具体的には、単身世帯なら地域基準で約10〜13万円以上の年金があれば生活保護は認められません。
年金額が比較的高くても医療費や介護費など特別な出費で生活困難な場合には、生活保護ではなく、高額医療費制度や介護保険の公的支援など、他の制度での対応を進められます。
持ち家があったとしても、条件を満たせば生活保護の受給は可能です。
原則として資産活用の観点から「持ち家は処分して生活費に充てる」ことを求められます。
しかし、家を手放すことで住む場所を失う場合や、売却しても生活の維持が困難と判断される場合は、例外的に所有が認められることがあります。
たとえば、住宅ローンが残っていない持ち家を売却しても生活維持が困難になると判断される場合は、そのまま住み続けることが認められるケースも多いでしょう。
ただし、評価額が高すぎる住宅や二世帯住宅の一部だけ居住している場合などは所有が難しいこともあります。
そのため、ケースワーカーと相談が重要です。
住宅ローン返済中の持ち家がある場合は、生活保護の受給は難しいといえます。理由としては、生活保護費を住宅ローンの支払いに充てられないためです。
ローンは負担であるため、家を維持することが困難と判断されます。そのため、通常は自宅を売却するか、競売・任意売却によってローンを整理しなければ、生活保護は受けられません。
ただし、例外的に残りのローン残高が少なく、返済期間も短いといった場合は、保護を開始して残債分を完済させることを条件に受給が認められるケースもあります。しかし、ごく稀なケースだといえます。
ローン返済中の生活保護の受給は難しいため、専門家に相談して対応策を検討することが大切です。
生活保護受給中は、国民年金の保険料納付が免除されます。
国民年金には所得が少ない人向けの保険料免除制度はあるものの、生活保護受給者は自動的に全額免除の対象となります。
そのため、生活保護を受けている期間は年金保険料を納めなくても未納とは扱われません。
ただし、その期間は将来受け取る年金額に反映されない免除期間となります。
厚生年金等の会社員であった場合は、退職中であれば同様に国民年金へ切り替え免除となります。
生活保護受給中に年金保険料を負担する必要はありません。
金銭的な面だけを考えれば、年金に生活保護を上乗せした方が受け取れる支援額は多くなりやすく、医療費の負担がなくなるなどのメリットもあります。
特に、年金が最低生活費に満たなければ、その不足分を生活保護が補えるため、年金のみで暮らすよりも可処分所得が増えるでしょう。
一方で、生活保護を受ければ、資産の制限や自由な引越し・長期旅行の制約が発生するため、心理的な負担を感じる人もいます。
貯金の取り崩しや家族の援助が可能なら、生活保護を受けずに年金だけで生活する方が自由度は高くなるでしょう。
結論として、「金銭的な得」を優先するなら生活保護を併用する方が有利ですが、「自由度の高さ」を求めるなら年金だけでやりくりする方がよいといえます。
自身の状況や価値観に応じて、どちらを選ぶかを考えるのが重要です。
本記事では生活保護と年金の違いや両方受け取るための条件、申請手順、受給中の注意点まで詳しく解説しました。
年金受給者が生活保護を受給することは可能です。仮に年金額が足りなければ、生活保護で補うことで、最低限の生活を維持できます。
ただし、そのためには資産を処分したり、親族から援助を受けられない証明を行ったりといった生活保護特有の条件をクリアしなければなりません。
経済的な不安を抱える高齢者の方にとって、生活保護は必要なときには遠慮なく活用できる制度の1つです。
その際は、本記事の内容を参考に手続きを進めましょう。
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