生活保護の受給を考えている方の中には、生活保護でも携帯(スマホ)は持てる?スマホ代の支払いはできる?と心配している方も多いかもしれません。
また、すでに生活保護を受けているけど、生活が苦しくて携帯代が払えなくなりそう…払えなくなったらどうなるの?とお悩みの方もいるでしょう。
この記事では、生活保護受給者でも携帯契約はできるのか、携帯・スマホ代の支払いができなくなったらどうなるのかを解説します。
目次
生活保護を受けていても、携帯・スマホの契約や利用が制限されることはありません。
生活保護受給者でも通常と同じように、携帯・スマホを契約できます。
\生活保護でも99.8%が契約できる!/
ただし、以下のような点に注意が必要です。
・携帯料金は「生活扶助(生活費)」から支払う必要がある
・格安SIMはクレジットカードがないと契約できないことが多い ・収入が少ないと携帯の分割払い審査に通りにくくなることがある ・2台持ちは許可されないこともある |
以下、それぞれの点を詳しく解説していきます。
注意点を見ていく前に、生活保護を受けている人でも携帯が持てる理由を確認しておきましょう。
原則として、生活保護受給者は「資産」を処分して生活費として活用する義務がありますが、携帯・スマホを持つことは認められています。
これは、おもに以下のような理由のためです。
生活保護受給者が携帯を持つことが認められている理由
①国民の所有率が7割を超えるものは所有して良いから
②「健康で文化的な最低限度の生活」を送るために必要だから ③ケースワーカーとの連絡手段になるから ④賃貸の契約に必要だから ⑤就職活動に必須だから |
厚生労働省の通知では、「当該地域の全世帯の70%程度の普及率がある生活用品であれば所有してもよい」という基準が示されています。
2020年の総務省の調査によると、携帯・スマホを含むモバイル端末の世帯保有率は96.8%。
現在スマホ・携帯はほぼすべての世帯が保有する生活必需品となっているため、生活保護受給者でも問題なく持つことができます。
そもそも生活保護制度とは、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、憲法で定められた「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するための制度です。
1つ上の見出しでも解説したように、現在の日本で携帯・スマホは生活必需品となっています。
そのため、生活保護受給者が携帯・スマホを持っているからといって資産・ぜいたく品とみなされて処分するよう求められるようなことはありません。
\生活保護でも99.8%が契約できる!/
生活保護受給者は、担当の福祉事務所に所属するケースワーカーの指導に従う義務があります。
ケースワーカーとは、生活保護受給者の家庭環境や問題を把握し、必要な支援を行う人のこと。
ケースワーカーは基本的に家庭訪問で各世帯の課題やニーズを把握しますが、場合によっては電話連絡によって訪問の代わりとすることもあります。
ケースワーカーにとっても生活保護受給者が携帯・スマホを持っている方が連絡が取りやすくなるため、所有を禁止されるようなことはないでしょう。
最近では、賃貸物件を契約するにあたって保証会社との契約が必要になるケースが多くなっています。
保証会社の契約審査の際には電話での本人確認がありますが、電話番号がないと本人確認ができないため、審査に通りません。
住居の確保が難しくなってしまうという観点からも、生活保護受給者の携帯・スマホの所有は認められています。
生活保護は、困窮者の自立するまでの一時的な支援制度です。
働く能力があり現在仕事についていない人は就職活動をする必要がありますが、電話番号がないと会社との連絡ができず、職探しに不利になってしまいます。
生活保護受給者の就労支援もケースワーカーの業務の1つとなっているため、携帯・スマホの所有を薦められることはあっても、禁止されるようなことはありません。
基本的に、生活保護を受けているというだけの理由で携帯電話の契約が何らかの制限を受けたり、割引されたりすることはありません。
ただし以下の点を知っておくと、限られた生活保護費を上手にやりくりするのに役立つでしょう。
繰り返しになりますが、生活保護を受けていても携帯電話の契約が制限されることはありません。
生活保護を受けていない人と同じように携帯・スマホを契約して利用できます。
ただし、携帯代は生活保護費の中の「生活扶助(生活費)」の中から支払う必要があります。
携帯料金が高額になって、食費や光熱費などの支払いを圧迫することがないように注意してください。
生活保護費は、生活するうえで必要な各種費用に対応して以下の8つに分類されています。
扶助の種類 | 該当する費用 | 支給内容 |
生活扶助 | 日常生活に必要な費用
(食費・被服費・光熱費など) |
(1)食費などの個人的な費用
(2)光熱水費などの世帯共通費用を合算して基準額を算出 特定の世帯には加算あり(母子家庭など) |
住宅扶助 | アパートなどの家賃 | 定められた範囲内で実費を支給 |
教育扶助 | 義務教育を受けるために必要な学用品費 | 定められた基準額を支給 |
医療扶助 | 医療サービスの費用 | 費用は直接医療機関へ支払
(本人負担なし) |
介護扶助 | 介護サービスの費用 | 費用は直接介護事業者へ支払
(本人負担なし) |
出産扶助 | 出産費用 | 定められた範囲内で実費を支給 |
生業(なりわい)扶助 | 就労に必要な技能の習得などにかかる費用 | 定められた範囲内で実費を支給 |
葬祭扶助 | 葬祭費用 | 定められた範囲内で実費を支給 |
このうち「生活扶助」とは、食費・光熱費など日常生活に必要な費用をまかなうために支給される扶助のこと。
生活扶助の金額は、厚生労働省の定める「最低生活費」に合わせて決定されます。
生活扶助基準額について詳しく知りたい方は、厚生労働省の生活保護制度のページをご覧ください。
身体障がいなどが理由で生活保護を受給している人は、大手通信キャリアの「障がい者割引」が利用できる場合があります。
大手通信キャリア | 障がい者割引 | 割引内容 |
ドコモ | ハーティ割引 | 基本使用料・音声オプションの割引など |
au | スマイルハート割引 | 基本使用料・通話料の割引など |
ソフトバンク | ハートフレンド割引 | 基本プラン月額料金・各種オプション料金の割引など |
楽天モバイル | なし |
対象者は身体障がい者手帳などの交付を受けている人に限られますが、毎月の携帯料金を抑えられる可能性があるので、利用できるかどうか確認してみることをおすすめします。
割引の内容や対象者について詳しくは各社公式サイトをご覧下さい。
生活保護受給者が携帯・スマホを持つ場合、以下のような悩みを抱えることがあります。
・クレジットカードが使えないと格安SIMが契約できない
・機種変更時、分割審査に通りにくい ・携帯の2台持ちは許可されないことが多い ・携帯代が払えなくなる可能性がある |
生活保護受給者が携帯・スマホ料金を抑える有効な手段の1つは、格安SIMの契約です。
ただし、多くの格安SIMでは支払い方法がクレジットカード払いに限定されています。
生活保護受給者でもクレジットカードを使うことはできますが、収入が少ないため新規でカードを発行することは難しいと考えられます。
また、現在カードを持っていても、更新時の審査に通らなくなることもあります。
結果として格安SIMの契約ができず、大手通信キャリアで高額な携帯料金を払い続けなければならない人もいるでしょう。
\クレカが無くてもOK!/
携帯の新規契約や機種変更の際には、端末を分割払いで購入することが一般的ですが、分割払いを利用するには審査を通過する必要があります。
生活保護を受けていることが原因で審査に落ちることはありませんが、「信用情報ブラック」の人は審査に通りにくくなるので注意が必要です。
信用情報ブラックとは、クレジットカードやローンの滞納により信用が傷ついている人のこと。
現在も滞納がある人や、完済から5年が経過していない人の場合は、分割審査に落ちる可能性が高くなります。
また、「信用情報ブラック」ではなくても収入が低いために審査に通らないこともあります。
分割審査に通らない場合は、端末を一括払いで購入しましょう。
一括購入なら審査がないので、収入が低い人や信用情報ブラックの人でも問題なく購入できます。
型落ちモデルや中古端末を選ぶことで、一括払いでも購入しやすい価格のスマホが見つけられるかもしれません。
一括購入が予算的に難しい場合は、価格の安い端末に変えてもう一度分割購入を申し込んでみることもできます。
一般的に、価格が10万円以下の端末であれば分割購入審査に通りやすいと言われています。
携帯の2台持ちは許可されない場合があるので注意してください。
2台持ちはあまり一般的ではなく、2台目以降の携帯・スマホは生活必需品とみなされない可能性があるためです。
ただし、以下のような場合は問題ないと判断されることもあります。
・2台持ちが必要なやむを得ない事情がある
・生活扶助の範囲内で支払いをしっかり管理できている |
判断に迷う場合は、担当の福祉事務所やケースワーカーに相談してみてください。
前述のように、携帯・スマホ代は生活保護費の中の「生活扶助(日常生活に必要な費用)」の中から支払う必要があります。
携帯代が高額になると生活扶助の支給費では足りなくなり、携帯代が払えなくなる可能性があるので注意してください。
携帯・スマホ料金の滞納が一定期間続くと、回線が「利用停止」となったあと「強制解約」となります。
一般的に、最初の支払い期日から2ヵ月程度で契約解除となることが多いようです。
強制解約になるとその後の契約審査にも通りにくくなってしまうので、未払い・滞納を発生させないように注意しましょう。
\他社で強制解約されててもOK!/
生活保護を受けている人が抱える携帯・スマホに関する悩みの対処法として、以下の点に注意してみてください。
生活保護受給者が携帯を持つ際に気をつけること
①格安SIMの安いプランにする
②10万円以下のスマホにする ③審査に通らない場合は一括払いにする ④家族名義で契約する ⑤審査のない携帯会社で購入する |
①は携帯・スマホ料金の出費を抑えたい人向けにおすすめのポイント、②~⑤は携帯・スマホの分割購入・契約審査に落ちた場合の対処法となっています。
現在大手通信キャリアで携帯電話を契約しているなら、格安SIMの安いプランに乗り換えることをおすすめします。
格安SIMなら毎月1,000円以下の料金でスマホが契約できるので、「生活扶助」の範囲内で生活しなければならない生活保護受給者の方にぴったりです。
クレジットカードがない方は、口座振替やコンビニ払いに対応している格安SIMを選びましょう。
クレジットカード以外の支払い方法が選択できる格安SIMの一例
格安SIM | 月額料金 | 口座振替 | 支払い方法 |
誰でもスマホ | 3,278円(税込)~ | 〇 | ・口座振替
・コンビニ支払い |
楽天モバイル | 1,078円(税込)~ | 〇 | ・クレジットカード
・デビットカード ・口座振替 ・楽天ポイント |
ahamo | 2,970円(税込)~ | 〇 | ・クレジットカード
・口座振替 ・dポイント |
LINEMO | 990円(税込)~ | 〇 | ・クレジットカード
・口座振替 ・PayPay残高 |
クレジットカードやローンの滞納がある人や、完済から5年が経過していない人の場合、スマホの分割購入審査に通りにくくなります。
審査に落ちてしまった場合は、価格が10万円以下のスマホにしてもう一度分割購入審査を申し込みしてみましょう。
一般的に、本体価格が10万円以下のモデルであれば”丁寧な審査”が省略できるため、審査に通りやすくなると言われています。
どうしても分割購入審査に通らない場合は、端末を一括払いで購入しましょう。
一括購入なら審査がないので、収入が低い人や信用情報ブラックの人でも問題なく購入できます。
一括購入する予算がないときは、中古スマホを選ぶのもおすすめです。
「誰でもスマホ」など一部の格安SIMでは、中古スマホが格安一括払いで購入できます。
「携帯ブラック」が原因でスマホの新規契約審査に落ちてしまった場合は、家族の名義で契約して、自分を「利用者登録」することもできます。
利用者登録とは、契約者とは別に実際に携帯電話を利用している人を登録できるサービスのこと。
契約審査の対象となるのは「契約者」なので、携帯ブラックではない家族にスマホを契約してもらえば審査に通る確率が高くなるでしょう。
ただし、利用者は契約者の同意なしにプラン変更・機種変更・解約などの手続きができないというデメリットがあります。
また、利用者登録の対象が未成年者に限定されている会社や、利用者登録自体ができない携帯会社もあるので注意してください。
携帯ブラックとは:
携帯料金の滞納が原因で強制解約となり、”ブラックリスト”に載ってしまった人のこと。携帯ブラックになると、他社の契約審査にも通りにくくなります。 |
携帯ブラックが原因でどうしてもスマホの契約審査に通らない場合は、”ほぼ”審査のない格安SIMに申し込みしてみましょう。
審査が全くない携帯会社はありませんが、「携帯ブラックでも契約できる格安SIM」なら”ほぼ審査なし”で契約ができます。
「誰でもスマホ」は携帯ブラックでも契約できるおすすめの格安SIMサービス。
独自の基準で審査をしているため、他社で審査に通らない人も安心して申し込みできます。
生活保護を受けていても携帯・スマホの契約はできますが、以下のことはできなくなります。
①最低生活費以上の収入を得られない
②資産となるものを持てない ③ローンを組めない ④住む場所に制限がある |
生活保護費として支給される金額は、厚生労働省の定める「最低生活費」と収入を比較して決定されます。
収入が最低生活費を超えると、自立できると判断されて生活保護が受けられなくなります。
原則として、生活保護受給者は「資産」を処分して生活費として活用する義務があります。
一定額以上の預金や土地、高価な時計やアクセサリーなど「資産」とみなされるものは所有が認められません。
生活に必要と認められない場合、自動車も処分が必要になることがあるので注意してください。
厚生労働省の「生活保護制度に関するQ&A」には、住宅ローンに関して以下のような記載があります。
保護費から住宅ローンを返済することは、最低限度の生活を保障する生活保護制度の趣旨からは、原則として認められません。
引用:生活保護制度ー生活保護制度に関するQ&A(厚生労働省) |
生活保護制度は「最低限度の生活を保障する」ための制度なので、生活保護費をローンの返済に充てることは認められていません。
同じ理由で、新たに住宅ローンや自動車ローンを組むこともできません。
生活保護を受けている人は、アパートなどの家賃を「住宅扶助」費から支払います。
住宅扶助の額は住んでいる地域によって上限額が定められているため、住宅扶助の基準額を超える家賃の物件には住むことができません。
・生活保護を受けているのでスマホ代を安くしたい
・携帯ブラックで他社の審査に通らない
・クレジットカードなしで格安SIMを契約したい
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②支払い方法はコンビニ支払い・口座振替! ③初期費用:SIMのみ2円~。本体セット990円~! ④24時間かけ放題 ⑤契約期間の縛りなし |
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データ通信量
(24時間かけ放題付き) |
月額基本料 |
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3GB | 税込 3,580円 |
5GB | 税込 3,980円 |
20GB | 税込 4,980円 |
25GB | 税込 5,580円 |
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最後に、この記事のポイントのまとめです。
・生活保護受給者でも携帯やスマホを持てる
・携帯料金は「生活扶助」費から払う必要がある ・収入が少ないと、携帯やスマホの分割購入審査に通りにくくなる場合がある ・携帯料金を滞納すると2ヵ月程度で強制解約になる ・強制解約になると他社の契約審査にも通りにくくなる ・携帯料金を抑えるために格安SIMの契約がおすすめ |
生活保護を受けているなら、携帯料金をできるだけ安く抑えるために格安SIMの契約がおすすめです。
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・コンビニ支払いに対応:クレジットカードがなくても契約できる
・端末はすべて一括払い:分割審査必要なし ・初期費用2円~、月額3,278円(税込)~:生活保護費を圧迫しない ・全プランかけ放題付き:自立を目指す方にも最適 |
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